車中泊ととても相性の良いアウトドア。前頁ではアウトドアクッキングに必要なアイテムを紹介しました。今回のテーマは番外編として、たまには車中泊ではなくテント泊もできるように、必要なアイテムをご紹介していきたいと思います。
オートキャンプを語るにあたって、まずはテントがなければ話が始まりませんよね。”車中泊を前提としたテント選び”について考察してみましょう。 テントにも様々なタイプのものがありますが、車中泊をメインに考えればコンパクトで設営が楽なドーム型テントがおすすめです。単にドーム型テントといっても、最近では軒の付いたキャノピーテントと呼ばれる物や、寝室とリビングが一体になった2ルームテントと呼ばれる物もあります。 キャノピーテントは、軒下に靴や荷物を置けるのでテント内をより広く使えます。2ルームテントならリビングスペースにテーブルやチェアを並べられるので、アウトドアをより気軽に楽しむことができるのですが、収納時のサイズが1ルームタイプのテントの倍ほどにもなりコンパクトとは言い難く、車中泊を中心に考える場合には少し難しい選択となってしまいます。 テントの選び方のポイントとしては、サイズ、強度、耐水圧の3点を注意すれば、まず問題ないと思います。 サイズについては、宿泊人数よりも余裕のあるサイズを選ぶことです。例えば、「4~5人用」と書かれたテントに大人5人が宿泊すると、実際には窮屈です。表示されている人数は目安の人数ですので、それよりも大きめの物を選ぶようにしましょう。収納時のサイズはキャノピー付きのドームテント程度ならばキャノピーなしのドームテントとあまり変わりませんので比較的コンパクトです。 強度については、一般的にテントの骨となるポールの数が多ければ多いほど強くなりますが、これも車中泊の装備があれば、テントが浸水しそうなほどの大雨の中でテント泊を強行するとは考えにくいので、2ポールのテントで十分でしょう。 耐水圧についても同じ理由で、突然の通り雨がしのげる程度なら耐水圧が1500mmもあれば上等だと思います。 下に紹介するコールマン タフワイドドームテント300EXなら「4~6人用」ですので大人で5人でもゆったりくつろげますし、強度や耐水圧にも優れているのでぜひ、おすすめしたいアイテムです。
テントを設置する際に気を付けなければならないのがテント下の状況です。ゴツゴツした石などを取り除いておかなければ、いざ眠ろうとした時に痛くて眠れません。整地されたキャンプ場ならいくつかの石を取り除けば良いですが、整地されていない場所となると全てを取り除くことはできません。 そこでおすすめするのがテントインナーマットとテントグランドシートです。室内にインナーマットを、テントの下にグランドシートを敷けば、ある程度ゴツゴツした場所でも気になりませんし、底冷えや湿気からも守ってくれます。テントとセットで持っておきたいアイテムです。
シュラフ(寝袋)はシーズンに合わせた物を用意するのが好ましいですが、車中泊で使用している布団も使用できるので、真冬でなければスリーシーズン用(春・夏・秋)の封筒型の物で良いでしょう。 おすすめのシュラフは、シングルサイズの寝袋を2つ連結させることでダブルサイズのシュラフとして使用できるタイプの物です。このタイプの寝袋は開閉ファスナーを外せるので、1枚の布団としても使用できます。 連結して眠ればより暖かく眠れますし、連結せずにそれぞれを敷布団、掛け布団として伸び伸びと眠ることも出来ます。車中泊でも役に立ちますので用意しておきましょう。
テントサイトを照らす照明器具は重要です。用途に合わせていくつか用意しておくことをおすすめします。照明が暗いと雰囲気まで暗くなってしまいますし、料理も焼き加減などがわからずに悲しい結果になってしまいかねませんよね。 まず、テントサイト全体を照らす照明には、ガスランタン(またはガソリンランタン)をおすすめします。これは、先に紹介したツーバーナーなどで使用する燃料に合わせて選ぶと良いでしょう。また、広範囲を照らせるだけの明るさが必要なので、より明るいツー・マントル・タイプの物が良いでしょう。(マントル…ランタン内で明かりが灯る箇所) 次に、卓上やテント内では電池式の蛍光灯ランタンが良いです。卓上に燃料式のランタンを置いておくと思わぬ火傷の元となりますし、テント内では火災の原因や一酸化炭素中毒になりかねませんので、使用してはいけません。安全面を考慮すると、やはり火の気のない電池式の蛍光灯ランタンが良いのです。蛍光灯ランタンにはリモコンでOn/Offが操作できる物もあるので、足場の狭いテント内ではとても役に立ちます。もちろん、先に紹介したDC電源用の「ハンディ蛍光灯」+「ポータブルバッテリー」があれば蛍光灯ランタンの代わりにもなるので便利です。 そして、トイレや炊事場へ行く時などは携帯性に優れた懐中電灯型の物が便利です。これはLEDを搭載した物がおすすめです。従来の豆球よりも明るく、電池の消耗も少ないうえ球切れがありませんので「いざというときに点かない!」といったトラブルが防げます。 ライトは小さい方が形態性に優れていますが、あまり小さすぎると暗い場所では“ライト自体が見つからない!”となりかねませんので、ほどほどの大きさの物が無難です。
次の章では車中泊の旅に向けて情報収集の方法やマナーなどを学んでおきましょう。 |