ルーツについては様々な説があるようですが、一説によると、昭和初期の大阪に「ラジオ焼き」と呼ばれるコンニャクやちくわを入れた、いわゆる“タコなしたこ焼”が存在したようです。そこに、明石から来た客が「明石にも似た料理があるけど、それにはタコが入ってるよ」と言ったことをヒントに「たこ焼」が誕生したのだそうです。
どちらもタコの入った球形の“粉もん”ですが、たこ焼は表面をこんがりと焼いて中身にはタコの他、青ネギ、サクラエビ、紅しょうがなどが入り、表面には甘辛いソース、マヨネーズ、鰹節、青海苔をかけた味の濃い「おやつ」要素が強いですが、一方の明石焼は中身にはタコのみが入り、基本的にはダシ汁に浸けて食べる立派な「料理」です。(たこ焼のように表面にソースを塗って食べることもあります)
(現地では明石焼とは呼ばず、“明石風玉子焼き”と呼ばれていることからも「おやつ」ではなく、一つの料理として捉えられていることがわかります。)
また、たこ焼と明石焼をダシやソースを浸けずに食べ比べた場合、たこ焼は表面がややカリっとしているのに対して、明石焼は全体的にふっくらとしており、タコ以外の具材がない分、玉子とダシの風味が口中に広がります。
たこ焼を“ガチャガチャしたやかましい”感じの味と表現すれば、明石焼は“おっとりとした上品な味わい”といった感じでしょうか。土地柄が現れているような気がして面白いですね。(^^)
それでも僕はガチャガチャした感じのたこ焼がやっぱり好きです。(笑)
今回は明石焼屋さんに2軒行ってきましたが、美味しいと思った方をご紹介します。
■ 明石焼 乱 ■
場所:JR西明石駅からすぐの国道2号線沿い<地図>
値段:タコ入り 10個¥500
穴子入り 10個¥550
もう1軒の方は“ただの味の薄い玉子焼き”といった感じであまりお勧めしないので
ここには書きません。(^^;)