仕入れの精度を高めるために重要なことは、購入者が本を探す時にどういった方法で探しているかを知ることです。これを知るための一番手っ取り早い方法は、あなた自身が欲しい本をネット上で購入してみることです。そして、その時の本の探し方を覚えておいてください。あなたがよほど変わった探し方をしていない限り、他の多くの購入者もきっと同じようにして探しているはずです。

例えば「新聞や雑誌で取り上げられていた本で、欲しい本がはっきりしている」という場合は、Amazonでもヤフオクでも、検索ボックスに書名や著者名を入れて検索しますよね。これは一番確実に本を見つけられる方法です。見つけた後はほぼ確実に購入に至るでしょう。

しかし、これらの本はチェックしておくに越したことはありませんが、新刊やベストセラーの場合が多く、古本屋で安くではなかなか手に入らなかったり、逆に簡単に手に入る物はく相場が著しく崩れていたりすることが多いです。


次に、「具体的に欲しい本があるわけではないけどこういった類の本が欲しい」といった場合はどうでしょうか。検索ボックスに目ぼしいキーワードを入れて検索する、あるいはカテゴリー別にウィンドウショッピングのような感覚で様々な本を見て回るはずです。この段階ではあまり具体的なキーワードを入力することはまずありません。ほとんどの場合は「育児」や「福祉」、「資格」、「株」などの大まかなキーワードです。

これらの大まかなキーワードで検索すると、とても全部はチェックしきれないほど大量の検索結果が表示されます。それでも、Amazonの場合だと“売れている順番”で並べられているので、この段階で上位に表示された本を購入する人も多いでしょう。

しかし、ここで購入に至らなかった人はどうでしょうか。きっと、一覧から気になった本の詳細ページを見て、新たなキーワードで最検索するはずです。育児関連の場合なら「読み聞かせ」、「右脳教育」、福祉関連なら「ホームヘルパー」、「介護福祉士」、資格関連なら「地方公務員」、「宅建」、株関連なら「ディトレード」、「ネット株」など先ほどよりも具体的なキーワードとなり、より精度の高い検索結果を得られます。購入者はこの検索結果の中から購入するケースが多いです。

従って、本を仕入れる際に購入者の好みそうなキーワードを念頭にいれておくことは非常に重要です。育児関連の本で例を挙げると「0歳からの読み聞かせ絵本」という本と「0歳に読んで聞かせるための絵本」と一見良く似たタイトルの本でも、購入者が「読み聞かせ」というキーワードで検索すれば、結果に違いが現れてくるのです。


仕入れの際にタイトルを見ながらこの話を思い出してみてください。必ず売り上げに変化が現れるはずです。