今回は車中泊において快眠するには、快適に過ごすためには、どんなものが必要なのかを見ていきたいと思います。「快適な車中泊に必要な条件」の残り5〜8条が今回で全て解決します!忘れてしまった人のためにおさらいしておきましょう。
【 快適な車中泊に必要な条件 】 |
条件5.エンジンストップの状態でも適度な室内温度を保てること。 |
条件6.エンジンストップの状態でも夜でも適度な明るさを保てること。 |
条件7.外から車内が見えず、プライバシーが保てること。 |
条件8.外の騒音が車内に入ってこないこと。 |
1.ベッドルーム編
まずはベッドルーム。一日の疲れを癒すために最も気を配りたいのがベッドルームの確保です。フルフラットにするだけでも横になることはできますが、車種によってはシートの凸凹が気になったり、ラゲッジルームを拡張してフラットにするタイプの車なら、床は固いし冬は寒いしで、そのままでは寝ることは難しいです。
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写真は僕のジーク・ディオン号の2〜3列目をフラットにした状態です。
シート表面の凸凹は比較的マシな方だと思いますが、3列目にタイヤハウス部分の出っ張りがあるため、大人2人が寝転ぶと少し窮屈な感があります。
それでも仮眠レベルなら全く問題ないのですが、車中泊となると正直少しキツいです。 |
そこで、登場するのがエアーベッドです。僕の場合、邪魔だったタイヤハウスがちょうどその上に寝れる高さになりました。
サイズもシングルからダブルまであるので、あなたの車にぴったりのサイズが見つかるはずです。また、多少大きすぎても少し空気を抜いてやればきちんと収まるのである程度ならサイズ違いにも対応できますが、購入前には事前にサイズをチェックしておくことをおすすめします。 |
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膨らますのに必要な空気の量が半端じゃないので、電動エアポンプは必須です。最近のエアーベッドには電動エアポンプを内臓している物もありますし、内蔵されていない物でもセット販売されていたりしますので比較的容易に手に入ると思います。
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エアーベッドの上に更に布団や寝袋を敷けば寝心地の良い立派なベッドの出来上がりです。
カバンなどの手荷物はシート下やリアドア部などの空いたスペースに収納すれば、もはや完璧です。 |
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2.蛍光灯ルームランプ
夜間、車内で過ごすには適度な明るさが必要です。ほとんどの車の純正ルームランプは黄色い豆球ですので、本を読むのも難しいですよね。
そこで役に立つのが蛍光灯ルームランプです。純正のルームランプを取り替えるタイプの物と、シガーソケットから電源を取れるハンディータイプの物と両方持っておくのが望ましいです。
エンジン停止中は後者のハンディータイプの物を先に紹介したポータブルバッテリーに挿して使用します。ポータブル・バッテリーの充電が満タンなら朝まで持ちます。また、このタイプのものはポータブル・バッテリーと組み合わせれば車外でも使用できるのが嬉しいですね。車のトラブル時やアウトドアにも役立ちます。
右の写真はジーク・ディオン号のルームランプを蛍光灯ルームランプに取り替えた写真です。この写真では明るさがわかりませんが、夜間でも苦もなく本が読める程の明るさです。
純正ルームランプと交換するタイプの物は、天井にピタリと貼り付くので配線なども見えず、とてもすっきりしています。スイッチのモードも、ALL
OFF・ドア連動点灯・ネオン点灯の3種類があるので、操作性は純正ルームランプと変わりありません。 |
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これらがなければ車中泊は出来ないという訳ではありませんが、車中泊にはもちろん、それ以外でも、夜間ドライブの休憩やちょっと地図を開きたい時など、様々なシーンで活躍するので、ぜひおすすめしたい一品です。
唯一の弱点は、明るすぎて夜間点灯時は外から車内が丸見えになってしまうことぐらいですが、これは次のステップで対策法を紹介します。
僕は買ってすぐに取り付けてしまったので、純正時の写真や取り付け手順の写真などありませんが、車種によっては配線関係が説明書通りにいかないので詳しくはメーカーにお問い合わせください。また、Dion乗りの方であれば掲示板やメールでご質問いただければ、僕が記憶している範囲でお教えいたします。
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3.目隠し・保温用銀マット
車中泊をしていると周りの騒音や目線が気になって落ち着かないことがあります。また夏は朝の日差しがキツくて6時を過ぎると暑くて寝ていられませんし、冬は窓からの冷気が寒くて眠れません。何とか眠れても朝は窓が結露してしまってなかなか発車することができません。
そこで窓に目隠しを兼ねて保温効果のあるレジャー用に使われる銀マットを加工してはめ込みます。これによって外からの目線や騒音はシャットアウトできますし、保温効果もバッチリです。
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外から見た図。車内では蛍光灯ルームランプがついてますが全く見えません。 |
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これをするだけで車中泊は断然快適になります。ぜひ、作ってみてください。
⇒とれはん流!目隠し銀マットの作り方
また、「そんな真冬に車中泊なんてしないよ!」という方には既製品の目隠しカーテンを利用すると良いでしょう。これをするだけプライバシーが守れるだけでなく、直射日光による車内の温度上昇なども防げますので重宝します。
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4.扇風機(夏場使用)
寝苦しい熱帯夜には「ち、ちょっとだけエンジンをかけてクーラーを…」と思ってクーラーを付けてしまうと、その快適さにもうエンジンを切ることは出来なくなってしまいます。気が付けばそのまま朝まで寝てしまって「げっ!こんなにガソリンが減ってる!!」ということになります。何度も経験している私が言うので間違いありません。(^_^;)
そこでおすすめなのが、カーファンです。要するに車内で使用することが想定された扇風機です。電源をDC電源(シガーソケット)から取ることが出来ます。DC/ACインバーターを持っていれば、家庭用のミニ扇風機でも使用できます。
ただし、扇風機のようにモーターを回す家電製品は、起動時(スイッチを入れた時)には定格出力数の数倍の電力を必要とすることがありますので、購入の際は消費電力がなるべく小さいものを選んだ方が良いです。
問題は「網戸」です。僕も車用の網戸をいろいろ探しているのですが、なかなか良いものが見つからないので、近いうちに自作しようと思っています。自作したらここで紹介します。
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5.電気毛布(冬場使用)
窓枠に目隠し・保温用銀マットをして、エアベッドに布団を敷けばよほどでなければあまり寒さは感じませんが、それでも寒い時のために電気毛布を用意しておけば安心です。
車内での使用を前提としたDC12V車用電気毛布
といった製品もあります。この製品はDC電源(シガーソケット)から電力を取ること出来るのですが、消費電力が80Wと大きく、先ほど紹介したポータブルバッテリーで使用する場合、長時間の使用はできません。おそらくエンジンをかけたままでの仮眠を想定した物だと思います。
車中泊ではエンジン停止が原則ですので、ポータブルバッテリー+DC/ACインバーターを用意していれば家庭用の物で比較的消費電力の小さな物を使用した方が良いです。例えば、サンヨー毛布
BS-DD20(F)電気毛布 なら消費電力は50W
に抑えられますので、先ほどの物よりも長時間使用できそうです。
快適な車中泊に必要な準備物は以上です。あとはマナーや注意事項をしっかり学んで、楽しい車中泊ライフを過ごしましょう。もちろん、旅の前にはしっかりとプランニングもお忘れなく。
次の章では車中泊の枠を超えて、ちょっとしたキャンプなどにも役立つ、「持っておきたいアウトドアグッズ」をご紹介します。
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